SHIN茶

機動戦士ガンダムSEED FREEDOMのSHIN茶のネタバレレビュー・内容・結末

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

〜ストーリー〜

C.E.75、戦いはまだ続いていた。
独立運動、ブルーコスモスによる侵攻……
事態を沈静化するべく、ラクスを初代総裁とする
世界平和監視機構・コンパスが創設され、
キラたちはその一員として各地の戦闘に介入する。
そんな折、新興国・ファウンデーション王国から、
ブルーコスモス本拠地への合同作戦を提案される。

〜感想〜

※良かった点
・OPを西川貴教さん。EDをSee-Sawさん。挿入歌を中島美嘉さん。の所縁のあるアーティストの楽器で彩られていた所。
・キラ=アムロ、アスラン=シャア、シン=カミーユのメタファーだと改めて分かった所。
・種・種死では見た事ない旧型ガンダムがバージョンアップして備わった武器や機体能力の数々。
・キラを間一髪で救いにきたアスランのズゴック。その戦闘時に流れる『颯爽たるシャア』。
・宇宙からピンポイントで放たれたレクイエムを操舵の腕で回避するノイマン。
・ミーティアと当たり前にドッキングしているイザークの新型デュエルと新型ディアッカのバスター。
・単身アカツキに乗り、レクイエムを機能不全に追い込み、当たり前のように生き残る不死身のムウ。
・アスランのFREEDOMっぷりが天元突破している所。特に思考を読まれまいとカガリの霰もない裸を想像して回避しドヤ顔かます件。それとズゴックの外装が破壊され、中から現れる∞ジャスティス。
・精神支配を仕掛けてきた敵がシンの心の根底に潜むステラに返り討ちに合い『こ…こいつの闇は深すぎるっ!』ってあからさまに狼狽える件。そして、『これが本当の分身だぁ❗️』と質量を持った分身を突如発生させ、敵を圧倒し瞬殺するシンのディスティニー。
・プラウドディフェンダーに乗り、キラの元へ駆けつけたラクスがストフリとドッキングし、『マイティーストライクフリーダム』へと変貌。ガンダム神の如き存在に昇華されるストフリ。からの圧倒的チート能力を発生させ無傷で敵を屠り、最後は新たな武器『フツノミタマ』で決めるキラとラクス。

※悪かった点
前半は、ガンダムSEEDのテーマである『非戦』を描いており、種・種死と悲惨な闘いの中でナチュラルとコーディネーターは分かり合えた筈なのに未だに争いは止まず、其処に葛藤し全てを抱え込んでキャパオーバーし、部隊で孤立しているキラの姿とそんなキラに気づきながらも何もできない自分が許せないラクスの姿が丁寧に描かれているのだが、ファウンデーション王国の新キャラ達が登場してからは、シェイクスピア戯曲よろしくなやたらめったら、それぞれの登場人物達が『愛』を語るカオスな物語へと突き進んでいくのである。ここが解せない。特に、ファウンデーション宰相のオルフェが、何でもかんでもラクスに対する自分の愛情を口に出すシェイクスピア演劇の権化みたいなキャラクターで不快で堪らなかった。然もこのオルフェがラクスをNTRと奔走する姿を終始見せられるのだから観客はたまったものではない。後半は、ラクスを巡るキラとオルフェの口説き合い合戦を中心に彼方此方で愛を巡る主張を各々のキャラクターが話し出すので、一体何を見せられているんだと私は混乱してしまった。それでも終盤は、種・種死とリアタイで追いかけ観てきた世代に対するご褒美的な展開のオンパレードでテンションぶち上がったのは確かであり、また各々が新型ではなく旧型のガンダムで最終決戦に挑む流れは否応なしにも熱血した。なので個人的には、今作のスパロボ参戦が楽しみで堪らなくなり、あのチート能力の数々を早くスパロボでプレイしたいと胸が踊った。
疑問に思う事は多々あれど、トータルで20年待ち続けた甲斐がある出来ではあったし、種・種死を追いかけてきたファンに対する、お待たせとありがとうが込められた作品である事は間違いないので、是非劇場でご覧ください。
あと気になったのは、福田己津央監督は桑島法子さんに恨みでもあるのかとw全作品通して桑島法子さんの演じたキャラクターには救いがなさすぎる。
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