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正欲のyucatのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
3.2
これは原作を読んでかなり衝撃を受けた。会社で多様性ワーキンググループに入って活動している私からすると、盲点。
…いや、なんとなくは分かっていたの気もする。多様性を尊重すると言いながらその対象をLGBTや障がい者に絞ることの違和感を。

個人の性的嗜好の違いはあって同然。でもその種類によっては人を傷つけることになって犯罪になることもある。
「たまたま」普通の性欲を持って、ひっくり返ったカエルみたいなカッコ悪いセックスをして、子供を作り、子供を学校に行かせることの出来る人が大多数で、たぶんそれが今の人間社会を営む上で生きやすい行為で。

「普通」に見えることが嬉しいという気持ちはすごく分かる。私も普通になりたくてちょっと頑張って、たぶんほぼ今は普通の状態なので、この生活を大事にしたいと思う。なぜなら、ちゃんと地球に生きてる気がするから。生きやすいから。

マイノリティが存在するのは当たり前。その人たちが完全に快適な世の中は難しいかもしれないけど、いなくならない相手が近くにいますように。

原作の深さと比べると俳優の演技を魅せる感じになって物足りなかった。また本を読んでみよう。
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