ハム

フェイブルマンズのハムのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
3.6
父親の仕事による度重なる引っ越し、母親の不倫、いじめとかなり複雑な幼少期を送ってきていたことには驚いた。それでも今の自分があるのは自分の両親が他の誰でもない2人だったからという両親への気持ちが伺える。

同級生とのシーン、誰の目にもローガンは輝いて見えていただろうし、チャドはアホに見えていただろうに、本人はその姿に納得していないというのが印象深い。映像=写真は良くも悪くもそこに映る見たままの事実しか伝える事は出来なくて、その奥にある心までをも映し出すことは出来ない。そして母親に見せたキャンプの映像にしても、その切り取り方一つで人を喜ばせるものにも、悲しませるものにもなる。
普段スピルバーグが映画を撮るにあたってどういう気持ちで制作しているのかが少し垣間見えた気がした。

最後カメラの位置を修正する謙虚さとお茶目さが良い。
ハム

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