無駄に長い御託並べて自分は数少ないうちの一人(特別な人間)なんだって思い込ませてたけど、でかい仕事でミスするし、その後の復讐も雇い主が死ぬまでの時間は見誤るし、感情移入して女は事故死に見せかけちゃうし、予想より犬が大きくて盛る薬の量は足りないし、核心突かれたからか女との対面中ウイスキー飲んじゃうし、最後の大本命は悪気なんてない情けない爺さんだったから殺さずに帰っちゃうしで、ああ自分って数ある中の一人(普通の人間)なんだって気づく物語。
彼の言うような完璧な殺し屋だったら、絶対最後の人も殺してくるだろうし、そもそも最初も最後も家には帰らないよね。
でも現実は大抵こんなもん。むしろこれでも上出来な方では?
主演のマイケル・ファスベンダーが終始無表情でかっこいい風だから、コメディにはならずも面白いトーンの映画だったなと思う。個人的には結構好きというかクセになる感じ。
ただ字幕がかなり微妙だから、嫌じゃない人は吹替もしくは原語で見た方がいいと思う。