ハム

Swallow/スワロウのハムのレビュー・感想・評価

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)
3.5
この主人公は異食症だったけど、種類問わず精神的な病を経験したことのある人に凄く刺さる気がする。心理描写がかなりリアルで自分が精神病んでた時の頃を思い出し、主人公に共感しかなくて、涙が出た。

主人公に非は全く無いんだけど、自分の辛さを分かって欲しい、認めて欲しいと他者に求めている限り、良い方向に行くことは無いんだよね。寧ろ悪化する一方。辛くても、最後は自分で自分を認めてあげる以外道は無い。「愛されていないんじゃないか」「何か間違ったことをしてしまったんじゃないか」、その不安の根源は自信のなさ、つまり自分で自分を肯定してあげられていないのが原因。この主人公の場合、レイプから生まれた後ろめたさでずっと自分を否定し続けていたけれど、父本人による言葉で「自分は悪くない、このままの私で良いんだ」と自身を檻から解放出来た訳だけど、私の場合はある一つの映画だった。自分の心の底に引っかかっている何かを吐き出すきっかけに出会えて、自分と対話することが出来ればいつか必ずもう一度立ち上がれるよ。だから今辛い人も大丈夫。この主人公も自分の力で再出発出来て良かったな。

それと自分以外の人間っていうのは、愛があるなし関わらず例え身内であっても分かり合えない人とは一生分かり合えないし、どんなにこちらが努力してもその人間性は変わらないので逃げる、というか良い記憶含めて頭から消して前を向くしか無いんだよな…。そうは分かっていても本当に夫、義両親酷過ぎて胸糞が悪い…。クソ野郎ーー!!
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