離婚して離れ離れに暮らす父と娘。
久々の再開、二人っきりのトルコでのバカンスを
シンプルに描いた素敵な作品。
何がいいって、まずバカンス。何もしない
ゆったりとした時間が過ぎていく。
予定をつめるわけでもない。食べたいときに食べ
泳ぎたいときに泳ぐ。うらやましい限り。
そのなかで思春期の娘と父との関係が淡々と
かつ繊細に描かれている。
思春期の女の子にとっての夏って大きい。
すごく成長する。それをうれしいように感じつつ
寂しくもあるような父。
台詞は少ないんだけど、大切なことを父は伝えて
いて、グサグサくる。なりたい人間になれ
時間はたっぷりある。大人になったソフィにも
そして自分にも染みます。30歳になった自分が
信じられないとか。
故郷にいなくなったらそこには居場所がないとか。
父も色々抱えているんだと感じる。
何か大きな事件やアクシデントがあるわけでも
ない。でもいいんですよね。いい。
しっとりジワジワくる、よい作品でした。