カミヤ

aftersun/アフターサンのカミヤのレビュー・感想・評価

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)
3.6
昨年2023年の公開時から話題で、
年間ベストに挙げている人も多い
A24制作の本作品ですが、
公開時、近所の映画館では
上映していなかったこともあり見逃し。

U-NEXTのレンタル枠に来ていたので
週末に観ました。

事前情報は、ほとんど入れず
「父と娘の、ある夏の物語」という
断片的な情報のみで
勝手にノスタルジーロードムービー
的なものを想像していましたが、
全然違って

冒頭から不穏な空気が漂いまくり
「これ絶対ハッピーにならんやつ」
と予感させながら
最後まで大きな事件などは起こらず。

そして説明的なものも一切なく、
劇中ちょいちょい出てくる
何かを予見させるようなシーンも
特に回収されることなく
淡々と映画は終了します。

淡々としている割に、
色々気になり過ぎるのと
101分という短尺なこともあり
眠くはならないですが
観る側にメチャメチャ解釈の余地のある
投げっ放しジャーマン映画のため超難解。

久々に解説を読まないと
全貌が分からない作品でした。

避暑地や水中の映像がキレイだったのと
劇中で流れる曲、特に
ブラーのTENDER、R.E.M.のLosing My Religionは
個人的に好きだったこともあり、
とても良き。

そしてラストのダンスシーンの
クイーン&デヴィッド・ボウイの
Under Pressureは
歌詞の日本語訳と相まって
唯一本作中でわかりやすく
説明してくれていた感があり
そういう事だったのか!
とちょっとだけ分かったような気になれる
良い?シーンでした。

この手の映画は、
後でジワってくるから嫌いではないですが
観てる間は、なかなかにフラストレーション溜まる感じなので
たまに観るくらいの頻度にしておきたいです。
カミヤ

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