グラッデン

燈火(ネオン)は消えず/消えゆく燈火のグラッデンのレビュー・感想・評価

4.4
香港の夜景を彩ったネオンは建築法等の改正で9割が姿を消したという。ネオン職人の夫を亡くした女性が、彼のやり残したとされる「最後のネオン」の存在を本作は、失われた風景の【記憶】と、職人たちの【想い】を伝える物語。素晴らしい作品でした。

本作は失われていく香港の景色、主人公が寄り添ってきたネオン職人の夫、2つの喪失をリンクさせながら展開する。年長者たちの回想に留まらず、現在を生きる若い世代との交流を描くことで過去と現在を繋ぐ作品となっていた点も良かった。

映画を通じて世界を知る。映画というアートフォーマットの意義を強く感じた。