このレビューはネタバレを含みます
終盤で大号泣。もっと言えばOPの翠華餐廳の看板撤去のシーンでじんわりと涙ぐんでいましたが、かつての香港と変わりゆく現在の香港、流れた時間ともう取り戻せないものに思いを馳せて、どうにもたまらなく感情を揺さぶられました。
夫に廃業を強いたシルヴィア・チャン演じるメイヒョンの後悔も、その内心を語らないままネオン制作を続け去っていったサイモン・ヤム演じるビルの思いも、両親を見つめる娘の思いも、そのどれもがやるせない。
懐かしのネオンが劇中に登場し、思い出深さともはや目にすることの叶わないそれらに思いを馳せつつ、けれどほのかに燈る希望や明るさを感じました。
ラストカットがジャンボなのは、香港を愛するものとして本当に胸が切なくなります。