このレビューはネタバレを含みます
わかるようでわからないのに好き。そんな作品でした。あと抜群に音楽がいい。
小さな棺での葬列に「小人だ」と子供が笑い、それに大人の笑いが伝播していくシーンや、移し替えられた遺灰がこぼれ落ちて必死にかき集めるシーンなど、くすりと笑わせておいて希望通りに撒き散らされた海のシーンが美しかった。
あとは「釘」。
何と印象深い俳優を使うことか。あの目に全部持って行かれて、墓の前で座る少年が老いていくシーンには何とも言えず哀愁でもない穏やかさがあり……。
イタリア映画は初めて観た気がするのですが、肌に合ってとても良い映画体験でした。