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神探大戦のkirioのレビュー・感想・評価

神探大戦(2022年製作の映画)
3.8
MAD探偵VSモンスター級サイコパス
サイコミステリーからスーパーヒーローライクを思わせるド派手さに
一応、続編ものだが、予習なくとも問題ない

STORY
人間の内面が別人格として見えてしまうバン刑事。数々難事件を解決したが、その奇行から免職され、現在は私的に事件捜査を行っている。その中、新たな猟奇殺人の捜査にバンと香港警察共に、過去の事件に行き当たる。その裏には人間の常識をも覆す、事実が待っていた。


ストーリー自体は割と好みで、ミステリーとアクション、ファンタジーを行ったり来たりする感じで
前作でミステリー色を強めたキャラクターをばっちり主人公に据えて、今回は異形のヒーロー映画のような作りになっている

そのせいか、どこか共に何十年ぶりのシリーズとなってしまったシャマランの「Mr.ガラス」を思いだす
主人公のトレードマークともなるレインコートもでてくるので、オマージュあるのかもしれない
ともあれ、前作と決定的に違うのはド派手なアクション
火薬、VFX、肉体、バリバリの香港アクションに仕上がっている
シリアスな展開をよそに、観客の予想を超える脳筋を見せてくれるので、
そのムーブとしては期待値以上の満足だ

またリアルな犯罪心理と抽象的(マンガ的?)な悪の存在が重なり合うのは、結構刺さる。ラストまで、どちらが怪物で英雄なのか、と言う問いもあったりなかったり…
にしても、CGでまんまバケモノが出てくる拙僧なさである

とにかく猟奇殺人が詰め込まれた展開が早く、みたいカットや絵も差すっ飛ばされてしまう。また犯人の動機や辻褄なんかは、どうでも良くなるくらいメチャクチャだよ…

それにしても、妊婦さんや赤ん坊のぞんざいな扱いに、いい意味で映画の心行きは感じた
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