ポスターのヴィジュアルからはホラー映画だろうと思わせるのだけれど、実は真っ当な韓国製時代劇サスペンスであり、良い意味で裏切られます。
視力が不自由な鍼師が、宮廷絡みの陰謀劇に巻き込まれる普遍的なサスペンス構成ですが、その眼の症状にはある特徴があり、それが物語りの展開にヒネリを効かせています。
コメディリリーフ的なキャラクターを間合いに上手く配置して、重たい雰囲気を中和させながら、夜の暗闇で展開される場面の数々が実にスリリングです。
ヒーロー過ぎない、無残な死を迎えさせる、時系列で確実に悪役を成敗できないなど予想を常に裏切ってくる構成が侮れない作品です。