イベリー子豚

M3GAN/ミーガンのイベリー子豚のレビュー・感想・評価

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)
4.5
「歴代最強に【かわちぃ】殺人機」
「【UNIVERSAL】+【シン・ブラム・ハウス】」
「=【ジェームズ・ワン】のDNA」
「でも毒とバイオレンスは対象ユーザー【全年齢】」
「その昔、『スモール・ソルジャーズ』と言う映画が
あってだな……」
「本当は怖い『トイ・ストーリー』」
「音楽もキレキレ」
「《このオモチャはアナタよりも長生きします》」
「《ブルースがいれば他のオモチャはいらないもん》」
「《歴史的瞬間だな!ハズプロ社をぶっ潰すぞ》」
「《……誰かを傷つけたの?》
《だとすれば私たちは大変なことになるわね》」
「《内緒にしてたけど家族がもう1人いるの》」
「後味の悪さも絶妙なところ!オマケはないけど
余韻がイイぜ!!」




クールだぜ。

幸先よく悪趣味なCMで
出鼻をチョンとしやがって。


スマホ、ルンバ、アレクサ、Siri、
キャッシュレス決済に自動運転、IoT家電。
そして、チャットGPT。


信頼できるのは
「感情的で曖昧な大人」か
「完璧で優しい人工知能」か。


来るべき総AI時代に疑問と皮肉を投げつつ
小学生でも観れるお気軽ホラーとしても
仕上がってます。


直接的なグロはほとんど無く
ハイティーンが陥りがちな「SNSの闇」も
ノータッチ。


嫌な大人とイヤらしい大人と
クソ・ボーイとクソ犬しか出てこない。

うん、シンプルでとっても健全ですね。


そして
オリエント工業モデルのドールマスクに
「かわちぃ」ワンピースで
軟体ダンスを披露してくれた
【エイミー・ドナルド】ちゃんと
終始、死んだ目でやさぐれまくってた
【エル・ファニング】門下生の
【ヴァイオレット・マッグロウ】ちゃんに喝采です。


クライマックスは予想通りだけど
この二人の「うちゅくしさ」は規格外。

瞬間幼女戦闘力は『ペット・セメタリー』越え。



ただ
本来、【ミーガン】の一番の武器は
「個人情報の掌握・管理・改竄」で
『ジェクシー!』のような
「外堀からジワジワ、全ての権限を奪って
社会的に抹殺する」のが本分のハズ。


対象年齢に合わせたのか
「物理的実力行使」に限定してしまったのが
いささか物足りない。


インカメで24時間盗撮されて
ネットバンキングも全財産が差し押さえ。

SNSは常に炎上させられて
位置情報も検索履歴も丸裸。

嘘の暴言DMやLINEで人間関係は完全に破壊されて
マッチングアプリがマッチする日は訪れない……。


これこそが【ミーガン】最大の恐怖。
震えるぜ。


今回は「小学生」をユーザー指定しているためか
こっちのアプローチが無かったのが
少し残念だったかな。


でも、確実にビジュが優勝しているし
何なら
【ブラム・ハウス】もロゴが
めっちゃカッコよくなってるし……
とにかく
「ハイパー・ルッキズム・ブタ野郎」の
フェチ・アルゴリズムが
この映画を激推ししています。


ちなみに
『アナベル』や『チャイルド・プレイ』より
相当、マイルドなので
ホラー苦手なアジア系CEOにもオススメです。