タカ

忌怪島/きかいじまのタカのレビュー・感想・評価

忌怪島/きかいじま(2023年製作の映画)
3.4
「新世界へようこそ」

奇想天外奇々怪々、何より難解
いや難解とは違うのか
起こっていることは分かる
だけど見せ方が分かりにくすぎる…
あっちとこっちの繋がりのルールだとか
どういった状況下での場面だとか
画だけじゃ分からないことがけっこうある
なおかつ言葉も分からない
専門用語の畳みかけはまぁ良いとして(それももうちょっと噛み砕けた気がするけど…)、方言の多用!
分かる分かるよ
"ユタ"をキーとして扱ってるから、その地域性に倣えば方言が出るのは当たり前
ただそれがごにょごにょしてて何を言っているのか分からないことが多々ある
画だけじゃ伝わりづらいのに、言葉も伝わりにくい
題材がそもそも咀嚼しにくいのだから、もうちょっとどうにか出来なかったのかなと思ってしまう
わがままなのかな😓

お馴染みの民間伝承と後ろ暗い過去
村シリーズからそこのフォーマットは変えないのか〜
いや、それならそれで良い❗️
もうちょっと味わいたいなと思っていたフォーマットなので、こちらとしては嬉しい
そもそも"村"限定というのが苦しかったのか?
いや、でも今回も島と言いつつその集落、村がメインとなっていく
リニューアル感を出して話題作りをしたかっただけかもしれない
何でも良いけど、村シリーズ同様3年は続けてほしいかな

科学と非科学の同居
面白い題材ではある
今までになかった新鮮味と仮想現実が浸透してきた現代ならではの時勢の切り取り
『リング』のVHS、『着信アリ』の携帯電話
その時代ならではを反映させるのは一つホラーの醍醐味でもある
そこにユタ≒霊媒師や島の因習というのを絡めているというのが面白いところ
その同居に我々の生活に根ざしたリアリティを感じる
そしてそのリアリティが現実に侵食して自分ごととして捉えた時に恐怖を感じる
ジャンプスケアが少ないので、「怖くない」みたいな感想が多くなりそうだけど
恐怖を感じる要素はしっかりとあると思う

ラストについては考察がどうこうと多少賑わいそうだけど、個人的にはそこに論理づけしたところでどうなの?と思ってしまう
分からないままの気持ち悪さで良い
余白の怖さで良い
タカ

タカ