タカ

ゴジラ-1.0のタカのネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

「俺の戦争が終わっていないんです」

『シン・ゴジラ』から7年
あの大ヒット作品から次をやるのはだいぶハードルの高いことだと思うけど、山崎貴監督が見事に真正面からフルCGのゴジラを作り上げた‼️
1954年版の『ゴジラ』が居ない世界のゴジラ
ある意味自由度の高い中で独自の世界観を創り上げたのが『シン・ゴジラ』であるならば、1954年よりも遡った世界で自由なゴジラを表現したのが今作
昭和・平成・ミレニアムと長く続いてきたシリーズを継承するのでなく、新たな"元祖"を産み落としていくのが活路なのだろう

序盤は恐竜パニックもの?と心配になる
小さめサイズのゴジラが人間を捕食する
ジュラシックシリーズ観に来たのかと思っちゃうほどなのだけど、あれはまだ成長段階のゴジラだったんだとストーリーが進むにつれて納得する
完全体ゴジラがお目見えするとうわっ〜ちゃんとゴジラだ❗️と安心する
何といってもゴジラのテーマが流れながらの銀座破壊シーンは紛れもないクライマックス
作戦決行のくだりも間違いなく盛り上がるけれど、銀座でのあのインパクトは強烈
ゴジラはやっぱり街を破壊しなきゃ❗️
誰しもが内に抱えた破壊衝動をこれでもかと体現してスクラップ&ビルドよろしく未来への希望、再構築への高揚も感じさせてくれる
ゴジラのテーマを聴くと"恐怖"と"希望"をない混ぜにして感じる

過去の後ろめたさから立ち止まったままの主人公
後ろ向きの"生"から死への覚悟、そして最終的には前向きな"生"を掴む大団円
擬似家族の誕生過程と全部が全部ハッピーとする最後など無理矢理感をどうしても感じるけれど、何か感動しちゃう
神木隆之介の抑圧された表情が印象的で
特攻という元々の使命を果たそうと覚悟してからの生き生きとした感じも良かった
脇を固める役者陣も盤石でそのあたりの演技の違和感などまったく無かった

ワダツミ作戦のロジックは説得力があり、民間が力を合わせてという展開も復興のための一致団結感を想起させて良かった
ここ二作は人間vsゴジラの構図で完全な巨大悪としてのゴジラだけど
今後のシリーズ展開は何かあるのかな?
モンスターバトルはハリウッドがやってしまってるし……
これだけ楽しいと続いてほしいなぁと思うけど
10年おきくらいに単発で"元祖"を産み落としていくのが良いのかもしれない
今後も気長に付き合っていきたい
タカ

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