NIELSEN堀内

ルキノ・ヴィスコンティの世界のNIELSEN堀内のレビュー・感想・評価

3.5
ルキノ・ヴィスコンティ監督のドキュメンタリー映画ですが、どちらかというと作品についてのエピソードや作家トーマス・マンとの逸話、出演者から見たヴィスコンティという視点。彼のプライベートな一面は余り触れておらず、多分今作られたものなら出演者との関係性などもう少しそこを掘り下げるだろうかと思いました。これから作品を観る方にはヴィスコンティを知る為の気軽な予備知識的にはなりそうです。

印象に残っていたのは出演を務めたマルチェロ・マストロヤンニが『貴族が言うのだから仕方ない』とか話していたのが面白かったです。イタリアの名門貴族という貫禄のある存在感のヴィスコンティの姿…。

それと『ベニスに死す』でタッジオの母親を演じたシルヴァーナ・マンガーノが「ヴィスコンティが自身の母親像を私に投影していて怖かった」と話していた事。どうスカーフを巻くのか?とか。

映画以上に舞台にも功績を残していたのも意外でした。オペラの歌姫マリア・カラスとのエピソードもありました。
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