ホンのシネマ

ゴジラ-1.0のホンのシネマのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.7
あまりに評判が良かったので、お正月そうそう観に行ってきました。

実は今までのゴジラシリーズは何もみたことない、知識としても最低限のものだけという状態。
でも、去年の秋頃から映画館でCMもよく流れていたので気になってはいたんですよね。


さて、実際に見てみるとめちゃくちゃ面白かったです!

時代設定がまず第2次世界大戦末期から始まって、戦後の混乱期を力強く生き抜く中にゴジラ! もう絶望!
銀座の街が瓦礫の山になるの、すごかったなあ。
VFXのこともパンフレットに書いてあったけど、これが興味深くて。
絵コンテからCGで作り出して、さらに演者との合成。
みなさん、そこにないものを大勢で演技されるのが大変だったとか。

ストーリー的にも、主人公である敷島が特攻帰りという所も、現代人にとってはまだ理解しやすかったんじゃないかな?
今戦争が起こっても「特攻で生きて帰るな」と言われてもそれが当たり前と思える人なんてほとんどいないと思うし、「生きて帰りたい」という気持ちの方が寄り添える。
その苦悩の方が自分ごととして共感できた。
神木くんの演技も素晴らしく、その苦悩を体現されてて、見ていてヒリヒリしました。
他の俳優さんたちも素晴らしいですね。

私は年齢的に祖父が戦争に行って生き残って帰ってきた人だったんだけど、戦争の話は何も話してくれませんでした。
亡くなってから両親や祖母から教えてもらったのは、南方に送られる船が攻撃されて、海に放り出されたとのこと。
なんとか生き残って帰って来たけど、本好きで物静かな祖父までが戦場に向かっていたかと思うと、色々と考えてしまいます。

ゴジラも巨大化して攻撃的になっているのも人間のせいじゃないのか、それなのに退治されるのってどうなのか、色々と考えさせられる話ですね。
さすが名作。

とりあえず、『シン・ゴジラ』は見てみようかな〜と思いました。
ホンのシネマ

ホンのシネマ