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ミッキー17のWNTのレビュー・感想・評価

ミッキー17(2024年製作の映画)
3.8
契約書をきちんと読まなかったミッキーはブラック企業で使い捨て人間として働くことになる。

人類発展のために繰り返される拷問。

借金取りから逃げるためにとりあえず仕事に応募して採用されてしまったミッキー。
よく考えずに過ごしてきたツケが回ってきたと言わんばかりの不幸の連続。

誰かのためになるなら。
そんな事は言ってられないほど働いて使い捨てにされる恐ろしい日々。

痛みも感じるし感情もあるのに、死んでも次があるから大丈夫!なんて言われているミッキーを見ると、ブラック企業で働く限界社員を感じる。
現代社会を上手く捉えていて笑えた。

手違いでコピーと鉢合わせてしまってからが特に面白い。
生き残るためにどうするか、17と18の性格の違い、ロバート・パティンソンの演技が素晴らしかった。
生まれ変わっても少しずつ性格と見た目が違う点が個性的で、同じ人間はどこにも存在しないのだと感じる。

マーク・ラファロとトニ・コレットの邪悪な夫婦が最高やった。
典型的なブラック企業のワンマン社長と社長夫人のような二人。
社員のことは考えずに、自分がどう目立って賞賛されるかばかり気にしていて失笑。
前半の胡散臭い夫婦から後半の独裁者への変貌ぶりが良かった。
トニ・コレットの顔芸はほんまホラーやわ。

働き方改革を訴えかけるミッキー17と復讐に燃えるミッキー18。どちらも好き。
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