こぅ

アンフォゲタブルのこぅのレビュー・感想・評価

アンフォゲタブル(1996年製作の映画)
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【甘い毒】のジョン・ダール監督による、【医療・SF・サスペンス】。


検死官のクレイン(レイ・リオッタ)は、シアトルで襲撃されたドラッグストアで犯人の遺留品を発見した。
それは、妻が1年前に殺された時に現場に落ちていたのと同じ物だった。
彼は刑事にその事を報告するが、犯人は一向に捕まる気配がない。
業を煮やしたクレインは、脳医学博士マーサ(リンダ・フィオレンティーノ)の研究、記憶を他者に移植するというものに目を付ける…。


⚠️展開に於けるネタバレ注意報発令⚠️
↓ ↓





















冒頭の悲惨な事件現場の描写は良い。
ムードとゆったり落ち着いた展開も好み。
マーサ博士の講義〜記憶の移植に興味を持ったまでは良かった、、

が、
脳に移植手術するのではなく、
調合した誘発剤に 脳髄液 をミックスして血管に注射するだけという実にシンプルな方法で、これは新しいのか古典的/アナログなのか⁈

まだラットにしか実験してない、人間にはまだ危険な移植をクレインはこっそり、、
先ず、妻、メリーを試すとあの1年前の雨の夜の記憶が再現映像としてリアルに甦るが、妻の主観ではなく第三者から見た映像や VR以上 の疑似体験で、首を絞めたれた苦しみまで味わうのは突っ込みたい!
ここでは犯人は分からず終い。

次に妻殺しの同一犯と睨んだ最新の事件から美術学校の女生徒、ドナの記憶を移植、、
ここで、犯人の顔をハッキリ認識、似顔絵に起こしたのだが、、
クレインは、いつのまにか◯上手になっていた、って本人の性質まで移植されるのは聞いてない!
しかもこのケースのみは明らかに都合良すぎる。

似顔絵から身元が割れ、ホテルに向かう。

犯人を追いつめ、教会で一件落着⁈となる。
後々分かるが、ここで、この先の展開への伏線はあった。

一件落着のはずが、
何故、この時点で真犯人がいるとクレインは思ったのかが描かれていないまま進行するのは不自然過ぎる。

次は死んだ犯人エディの脳髄液を採取。
ここで、やっと妻殺しの真犯人がいる事が明らかになるのだ。
脚本がギクシャクしている。
マーサ博士が調べると妻の妊娠していた事についてある新事実が判明。
妻の妹は知っていたが隠していたのだ。

真犯人に会った/接触した時に何故思い出さなかったのか?
話を引っ張る為だが、ここも大きく突っ込まれて当然だろう。

妻の関係していた、ある◯◯の名前が疑惑として上がるが、聞き込みは不可能な状態だった。
こうなるとまたあの手を使うしかないのは歴然。

そして、
クライマックス へ向かう前に真犯人は誰か 大概察し がついてしまっている脚本はマズい。
従って驚きは無い。
そのクライマックスで、
真犯人の悪事が記憶から明かされる。
あの夜、泥酔していたクレイン自身の記憶もようやく甦るのがご都合主義。
他人の移植記憶と本人の記憶を都合よくごっちゃに纏めようとしている。


ラストのEDタイトル名曲[忘れられない女]と哀しい余韻は良き。

良さげなプロットだったが、
兎に角、ご都合主義で突っ込みどころ満載だった⤵︎


故レイの何が何でも妻/家族一筋の熱演は良かった(ありがちな博士とのラヴは一切無い)。
本作のリンダは、前作の ファムファタ役 から一転、が弱い普通の女/医師役を好演。
こぅ

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