Kachi

君たちはどう生きるかのKachiのレビュー・感想・評価

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
4.8
※合計4回観ました。
Noteに詳しく書いたので、こちらは2回目までの感想の臨場感を残すためにそのままにしておきます。

もう二度と来ないかもしれないジブリ祭の公開初日に劇場に足を運べただけで満足。

文字でしっかり感想を書くとSpoilerになってしまうため、初回の所感を簡単に。

作画: 文句なし
音楽: 文句なし
キャラクター造詣: 概ねいつものジブリ
物語: 行って帰る王道系
現時点での理解度: 40%くらい?

一言で作品をまとめると…
「これまでのジブリ、全部載せ」









ーーー(雑記的なネタバレ)ーーー

終盤の大叔父さんが積んでいる13の積み木。あれは大叔父さん=宮崎駿とすると少し理解が進んだような気がした。つまり、これまで監督として12作品作ってきた(未来少年コナンとカリオストロの城を含めた監督作品をカウントするとちょうど本作が13作品目になる)。

「世界はあと1日くらいは持つだろう」というのは、この13作品目である「君たちはどう生きるか」で終わるよ、ということ。だからこそ、次世代のアニメーターにこの世界を引き継いで欲しい、それも自分の積み木の上にではなく、全く異なる積み木を一つ一つ積み上げて欲しい。と言ったメッセージではないだろうか…?(実際この企ては失敗する)

そして、あの奇妙なお屋敷は最後に崩れるわけだが、あれは宮崎駿監督としてのジブリという牙城がいよいよ終わりですよ=引退しますよ、ということだと捉えると、色々なことに辻褄が合うように思えてきた。

また、第二次世界大戦中という時代背景を踏まえて、大叔父さんを偉大な思想家(例えば、晩年激しい鬱に悩まされたニーチェ)、大王をヒトラーやムッソリーニとして捉えると、あの積み木は世界の秩序を表すものとして見えてくる。眞人には、戦争の下の平和は「悪意ある」秩序として退けるが、大王はこれを積み上げようとして失敗する(=第二次世界大戦でファシズムが失敗する)。
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