ざわ

君たちはどう生きるかのざわのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

割と楽しめた。
ぎゅうぎゅうにメッセージ込めてるけど、それを汲み取らなくても楽しいファンタジーなのでつよい。

エンドロールみて「この人数で……?」「うわ出たこの人(このスタジオ)」となってしまった。ジブリの諸々の贅沢さ。
エンドロールに総務や経理スタッフがいたのも良かったな。

あと鈴木Pのインタビュー読んでたら、駿はこんなの絶対無理ってコンテ出して、作監本田雄もそれに応えてくるって言ってた。
日常パートでも贅沢な動きのシーン多かったよね。

冒頭、人力車?に狭そうにギチギチになる眞人さん可愛い。

火事のシーンとか、いわゆるジブリ表現は割と完成・継承されてるイメージだったのでまだこんな引き出し残ってたのかこの人……となった。

ワラワラ可愛い。ちょっと喋るのも可愛い。

過去作のセルフオマージュ?がたくさんあったのも宮崎駿の呪いの話だから?
宮崎駿のブランド力の呪い、アニメーター沼の地獄、後継者探し、瓦解。

美術もすごい。
産屋のカーテンの質感よ。刺繍と高そうな布が一目でわかる。
お屋敷の絢爛豪華な調度品良いな。

眞人さんの一目で金持ちの子とわかるキャラデザも秀逸だったな。戦時中に坊主以外の髪型で、他の子ほど日焼けもしてないし綺麗な服を着ている。

みんなちゃーんと悪意を持ってるしそれをちゃんと描写してくれるの、人間臭くて良かった。
眞人さん、悪意で自分の頭を傷つけたのに、その後お父さんにはいじめっ子のことを言わないあたり優しいというか高潔というか。
夏子さんも悪意として産屋で眞人さんを拒絶してたしな。

宮崎駿の「強くて綺麗なお母さんヒロイン」概念。でも結局それとは離別して、友達のいる世界に戻っていくんだよね。
よく言われてるエディプスコンプレックスとはまた違うんじゃないかなと思ったりもする。
ざわ

ざわ