あ、あの本の話じゃないんだ…。
表紙ビジュアルとタイトルのインパクトから、いつか読もうと思いつつも腰を据えられていなかった吉野源三郎さんの「君たちはどう生きるか」。
本作で同書は主人公にとって重要なメッセージを伝えたようではあるが、数分めくってワァとなっただけに見えたし、何を感じ取ったのかをもう少し観客にも教えてほしかったなぁ。
やはりビジュアルや世界観の空想力は本当に素晴らしいなと思いました。さすがジブリ。
絵画調のタッチで描かれた背景に躍る、もにゅっとした可愛いキャラたち。今回は鳥多めです。毒があるキャラ、ナビゲーター、粋な女性、味わい深いジジイ。たまらんです。
しかし、もう少し観客も世界に招き入れてほしかったなぁ。今までも敢えて語りすぎず謎を残したり、大きな問題提起をしていたり、作品外で設定をよく調べて人物の魅力を再発見させたりということはあったと思いますが、今回はもう少し作中で主軸を見せてほしかったなと。
あまり語りすぎると、「嘘をつくな。素直であれ。」みたいな説教っぽくなるからそうしなかったのかな。
ネタバレじゃないと思いますが、今作もある意味マルチバース(最近多いな)表現であり、多様な世界線に共通する主軸を伝えたいはず。やっぱり吉野源三郎さんの本の世界線で主軸は回収するしかないか。
声優陣、ミュージシャン含め豪華すぎて笑えるレベルですね。キャラに命は入っていたと思います。
※タイ料理ランチで満腹になって行ったから頭がボケていた可能性もあります。