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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのChivaのレビュー・感想・評価

4.7
「哀しき定め」と「大いなる力に伴う責任」。

コミックや映画で、多様な設定で表現されてきたスパイダーマン世界に共通するテーマ。それがヒーローの華々しさだけでない生々しいリアルを感じさせてくれて、スパイディの魅力に引き込まれました。

このスパイダーバースのアニメーション映画シリーズも、そのお約束テーマに従いつつ、アニメならではのイマジネーションで世界を爆発させてくれている本当にありがたい作品。

そして今回はそのお約束テーマに挑むという、ちょっとメタ視点にまで踏み込んだ胸躍るストーリーでした。(大興奮した瞬間にTo be continued!続きものだったのねw。)

前作は主軸になる世界のタッチに安定感があり、それを幹にマルチバースが展開した感じだった気がします。今回はまさにスパイダーウェブのように張り巡らされたパラレル世界を股にかけて、スパイディもヴィランも多様性が前作よりかなり突き抜けている!小ネタも満載でワクワクしっぱなしの素晴らしい表現力でした。

そして今回も登場人物の心情表現が豊かで、それぞれに感情移入できちゃいます。マイルズも相変わらず魅力的でしたが、グウェンが最高でした。カッコいいし可愛いし優しいし、寂しい。そしてパンク。次回作での活躍が楽しみですが、グウェンは「あのお約束」が怖い…。

今作は心情を反映して背景やキャラのタッチも繊細に変化していて感嘆。前作より目まぐるしく変わるので、落ち着かないと言えば落ち着かないかもしれないです。またじっくり観返したいので、今作もBlue-ray購入決定!

音楽は今回も良かったですが、何となく前作の方がハッキリ印象的だった気もします。

あぁ、早く次回作が観たい!素顔がクール過ぎるスパイダーパンクがここからまたかき回してくれるだろうし、スポットは「雑魚じゃない」から、マイルスと2099など保守派(?)との再団結からの最終決戦!となるかなぁ。楽しみです。

※何気なく見たUFOキャッチャーにマイルズスパイディを見つけて、数年ぶりに挑戦してGET。かなりいい出来なのでオススメです。
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