もしも夢を共有して他人の潜在意識に潜り込めたら…というコンセプトを、ノーラン式に複雑で引き込まれるシナリオと映像世界で魅せてくれた作品。
あの世界が無重力だからこっちの世界も無重力と言うなら、なぜこっちは…などと混乱しつつも、よーく考えて設定に則ると、ちゃんとピースは繋いであります。そこが緻密。
・夢の中でまた夢に入ったら?
・その夢が元の夢の人の夢じゃなかったら?
・潜入する人の潜在意識も出てきちゃったら?
・潜り過ぎたら戻るのが大変よね?
・現実かどうか分からなくなるよね?
ノーランが自分の着想に潜りまくって妄想を膨らませていったのが感じられます。楽しそうw。
夢に影響できるようになっちゃったら、心をどこに置いたらいいか分からなくなりそうですね。夢と現実との境が曖昧になってきたり、夢と知りつつ敢えてずっと居たいと思う人も案外多いかも。いつの間にかこの世もマトリックスの世界になっているかもしれませんね。
このノーラン世界を一定のリアリティというか、凄味をもって体感させてくれた役者の皆さんの演技は素晴らしいと感じました。全員がかっこ良すぎたかなと。ディカプリオの溢れ出るパワーを真っ向から受け止めた渡辺謙さんもさすがです。ヨボ爺バージョンもナイスでしたw。
これは…いやぁ、映画館で観たかったなぁ。ドカーン、パキーン、ゴゴゴゴ、早く飛べ!とかはやはり映画館の迫力がたまらないなと。