久しぶりに「マジで面白くない映画」に出逢ったしまって大困惑。
ヴェノム2作も「まあ…はい…」くらいの体感で、モービウスに限っては「そこまで悪くないんじゃない？」と擁護派だったんで本作もそこそこ楽しめる事だろうとタカを括っていたらですよ…久しぶりに映画館での鑑賞を後悔しましたね…。
製作トラブルがあったとしてか思えない、ボンヤリとしたキャラクター、冗長な編集、説明的で無理筋が多い物語。
「少し先の未来が見える」という映画の肝が、主人公の土台が、最後まで不明瞭でどうしようもない。
ベタだけど時系列シャッフル編集とか、最悪でも「能力(母)の秘密」みたいなものは中盤以降まで伏せる(ミステリーにする)べきじゃないですかね。
「それは知ってるよ」が続くだけですから。
序盤の「え…私のこれ…デヴァブ…？」な展開が最後には「未来視が出来る超便利能力持ちの主人公」としてしか機能しておらず…何が楽しいのか…何を面白がればいいのか…僕にはわかりませんでした。
ペルーに超高速横断旅行するし、何故か能力の秘密や現状をメンターは把握しているし、マスクはいつのまにか取れるし、そもそも地下鉄内で高速早着替えをしたりしている。
雑。とにかく全てが曖昧。
序盤で「スパイダーマンの世界」である事をガッツリ押し出したくせに、終わってみれば全く必要のなかった要素だったのが致命的。
「とりあえず出しとけば喜ぶでしょ」という舐めの姿勢なのか、製作トラブルの末の捻り出しの残骸なのか、怒りの感情すら湧きません。
なんか所々で流れる劇伴がゲーム版スパイダーマンのメインテーマに似てませんでした？
なかった事にして、頑張ってくれソニー・スパイダーマン・ユニバース。
