これまでのシリーズよりも怪獣の擬人化度が圧倒的に進んでおり、昭和のゴジラ(しかもちょっと方向性を見失っていた頃の)を見ているかのような感覚に襲われた。
とはいえあの頃のゴジラも好きなので、今の時代に大金をかけて昭和ゴジラっぽいものを作ってくれたということに関しては、酔狂なことをするなという思いはありつつも感謝しかない。
コング、ゴジラ、人間の3パートがパラレルに進み、最終決戦で集結するという構成も悪くなかったし、三者三様にそれぞれの故郷を見つけるという話も良かったと思う。
…のだが、個人的にはそれが逆に仇になっている気もしていて、ここまでIQの低い作品にきっちりとしたストーリーは求めていないので、そんな「ちょっといい話」は置いておいて、もっと怪獣バトルを長尺で見せてほしかった。
ちなみに、ポスターにもなっている、一部で物議をかもしたゴジコンダッシュだが、グッズ売り場で、別映画(恐らくコナン)を見に来たと思われる女性が「予告の、ゴジラが２足歩行でダッシュするシーンが超可愛いくてぇ～」と熱く語っていたので、普段ゴジラに興味のない層にもリーチしたという意味では成功だったのかもしれない。
