「スミスなんて聴きながら暗殺がうまく行くわけないだろスミスのライブ会場みたいに頭に花束湧飾ってんのか」と突っ込みたくなるのはフィンチャーなりのジョークなんだろうな。終始映像に緊張感を保たせるカメラワークには硬質なトレント・レズナーの楽曲はよく似合うし、そんな中に要所で挿入されるスミスの外している感が気持ちいい。
シナリオとしては独白暗殺者マンのやらかし失敗譚ということで大きな起伏はないんだけど、展開よりも構成や構図で引っ張っていく内容もあってか、フィンチャー成分を摂取するにはいい塩梅の内容なんじゃないかと。シェアカーや各種サービスを使い倒す演出は現代のリアリズム感あって良かった。