次郎

サーホーの次郎のレビュー・感想・評価

サーホー(2019年製作の映画)
3.9
『バーフバリ』で颯爽と現れた現人神・プラバース主演のぶっ飛びクライムアクション。インド映画は全ての演出を200%特濃に盛ってくるのでヒロインが序盤で映る度にいい感じの音楽が流れ出していた。アクションについても「いやそうはならんやろ…」「なっとるやろがい!!」な超展開の連発でもはや笑ってしまうのだけど、画面に映るのはバーフバリ王(の転生者)なのだから仕方がない。終いにはアクションだけでなく展開まで「いやそうはならんだろ!!」になるのほんと何。
そして当然のようにダンスシーンはがっつり入っているんだけど、最近のインド映画の音楽って本当に洗練されていることに驚き。洗練というかグローバル化といった方が正しいのだろうけど、本作でもクラブで流れる音楽のリズムは近年のヒップホップの流行を取り入れたダンスホールレゲエだし、インド的エスニックさをスパイス程度に添え、音数を減らし低音を強調する構成はアメリカのR&Bチャートで首位をとってもおかしくクオリティの高さ。一時期調べてたんだけど、インド音楽の制作には1曲に億単位の制作費がかかっているらしく、ダンスシーンの映えもあってか今やYouTubeのチャンネルでは映画のMVは幾つもも億単位の再生数を記録している。今やハリウッド以上の超大作が幾つも産み出されれているインド映画だけど、まだまだ視聴手段が限られているのが残念。
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