TM

マエストロ:その音楽と愛とのTMのレビュー・感想・評価

4.6
極上。

これは映画館で観たかった。
美しい映像と上質な音楽は大スクリーンで観るべきだった。
ちょうど、TARを観た後ということもあって、バーンスタインの伝記映画は最高に魅力的でした。

ブラッドリークーパーが自ら監督主演をこなしたこともあり、ものすごい熱量を感じました。
彼の演じるバーンスタインはとても愛に満ちた人で魅力的でした。
たくさんの音楽を、作者を愛し、敬い、
優れた演奏家たちのことも、尊重し、愛を持ってゴールに導く姿はとても美しく、心地よかった。

インタビューシーンで、バーンスタインがそれほど自分が使った曲は多くない。と不服に言っていたのが印象的でした。
作曲はとても難しいんですね。
それはもしかすると、聴衆が最高な音楽を知っているあなたなら当然新しい名曲を聴かせてくれるだろうと簡単に言ってしまい、ものすごい大きなプレッシャーを与えられていたからかもしれないですね。作れない悩みというより、期待に応えられなかった事が心残りになっているようなそんな感じがしてとても好感が持てました。

また夫妻でのインタビューシーンで、外向的な面と内向的な面を行き来することに触れ、やはりそれが人格のバランス崩し、自分ではどうにもできなくなっていくわけですが、(歳のせいもあって我慢できなくなってきた、、!)

たしかに芸術によって家族を犠牲にしていくことはよくないですが、それもサガみたいなことで。
大きな事件にならないうちに、秘密結社とか作って彼らの欲求を満たしてあげたら良いのになと思いました。
こんなの夫婦間で成立させてしまうのはオノヨーコとジョンレノンくらいか。
TM

TM