とらキチ

コヴェナント/約束の救出のとらキチのレビュー・感想・評価

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)
4.5
全体的にシャレオツ…というよりも硬派な雰囲気が漂っていた作品。
2018年、アフガニスタン紛争での作戦中、タリバンに率いる部隊を全滅させられ負傷し、身動きが取れなくなったアメリカ陸軍軍曹キンリー。彼は現地通訳人アーメッドのおかげで助けられ生還する。だが、後にアーメッドはタリバンに追われていることを知り、キンリーはアーメッドを救うため再びアフガンに戻る。
アフガニスタン紛争において、アメリカへの特別移民ビザ取得を見返りに、通訳等で米軍に協力した現地の人達が居たことは、ドキュメンタリー番組で知っていた。その約束が反故にされ、なかなかビザが降りない…という内容の告発モノの内容だった。そして2021年にはアフガニスタンから米軍は完全に撤退することになり、米軍の輸送機になんとか乗ろうと、現地協力者達が空港に殺到していたニュース映像も記憶に新しい。そんな実際の出来事を踏まえ製作された作品。
キンリーが、再びアフガニスタンへと舞い戻り、アーメッドと再会するシーンがとてもアツくて、泣けてくる。キンリー自身は「呪いだ」と言っていたが、やはり2人の間には友情があったのだと信じたい。
そして軍も移民局も結局は“お役所仕事”なんだなぁ…ということを実感させられた。
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