リコ

夜明けのすべてのリコのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
3.8
ええやん、泣きっぱなしやったで。

久々に邦画を映画館で見た。
この監督の話題になった前作は未見なのだけど、ちゃんと見なきゃ。見たい。

映像の温かい色合い、ロケーション、台詞のやりとり、表情のひとつひとつ、全てが清廉で、優しくも厳しく、はかない。
上白石萌音ちゃん、松村北斗くんのコンビは朝ドラでも見てたけど、今回も息ぴったりで可愛らしい。
いつイジワルな悪役が出てくるか、出てこないでほしいとハラハラしてたけど、そんな安易なことは起きなかった。みんな優しくて、それぞれに辛さを抱えつつ、生活をしているのが感じられた。(栗田科学さんみたいな会社、現実にはないよなと思いつつ、すごく素敵な職場だ…)光石さんと、渋川さんに泣かされっぱなしでしたよ。









死ぬほどどうでも良さそうな話、というわけではないのだが、私は元々、自律神経失調ぎみで、過去に1週間不眠になってあっという間にパニック障害を発病し、更にさらに生理前には立ち眩みやら気分の落ちこみやらをきたす。「命の危険はないが死ぬほどシンドい症状」のデパート状態で、処方薬が手放せない。未だに決まった路線以外のバスや電車に乗るのが怖くて、移動はもっぱら自転車。
そんな自分が、同じテーマを扱った映画を見て大丈夫か…と思ったが、大丈夫だったんだな。泣けて仕方なかったのも、悲しいとか辛いのではなく、人物の心の揺れが伝わって共振したからかな。
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