リコ

女性として生きることのリコのレビュー・感想・評価

女性として生きること(1965年製作の映画)
3.8
ドキュメンタリー作家チェチリア・マンジーニ作品集@京都府立文化博物館フィルムシアター

イタリア共産党のPR映画として制作された中編ではあるが、描かれている状況は国や体制が違っても、今の日本に生きる私達に響いてくる。
資本主義、大量消費社会の中で歯車のように働き、疲弊していく様々な女性たち。
工業、農業、危険な化学産業、都市部と農村。彼女たちに笑顔はほとんど見えず、毎日のルーティンをこなすのに精一杯。少しでも休めば、経済的手段を失う。

これが幸福だろうか。生活だろうか?特集のメインビジュアルにも使われている金網ごしの少女の目線は、何を見つめているのか。
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