フィルムばさみ

夜明けのすべてのフィルムばさみのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.0
ラジオ番組の「シネマ銀幕の夜に」でのレビューで気になり土曜AMに駆け込み鑑賞

朝ドラ「カムカムエブリバディ」で夫婦役を演じた2人が再び映画で共演するのも興味深かった。

ただ、あらすじで出てくる二つのキーワードである「PSM」「パニック障害」だが、「パニック障害」は耳馴染みがある病気だったが、「PSM」については知識が浅く身近でない実感がなかった。

上白石萌音が演じる藤澤さんの語りから始まる導入で「PSM」がどのような症状かインプットされてから始まるので、共感をしながら世界観に入っていけた。

それぞれ抱えている病気のことを自分1人ではどうしようもできないが、相手のことなら対処ができる。という男女の恋愛や友情ではないまた違う相手を思いやる感情の表現がじんわり続いていく展開に惹かれていけた。

プラネタリウムを作っていく過程は少なくても、会社の同僚たちとのささやかな支え合いなども細かく描かれていて不思議と沁みた展開。

ラストの松村北斗演じる川添さんの語りで締めくくりながらのエンドロールはいい世界観だと改めて振り返ることができた。

上映館が少ないなかで、滑り込みで見にいけたのは運が良く、ステキな映画に巡り会えてとてもよかった。

ぜひ配信などあればぜひ色んな方に見てほしい作品