フィルムばさみ

生きるのフィルムばさみのレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
4.6
2024 初映画は「生きる」をテレビで鑑賞。

友人から以前から勧められていた作品だが、タイミングがなかなか合わず見れなかったが、本日NHKで放送があると知り、リアルタイムで鑑賞できたのがよかった。

ストーリーは市役所で波風なく勤めていた主人公が突如胃ガンと知り話が大きく進んでいく。

口数が少ない主人公だが、淡々と事実をつげるナレーションと、主人公と向き合った登場人物、家族や職場の人間は憶測で会話が進む中、真実に進んでいく分、ラストが切なく感じた。

様々なカットが時代の写し鏡となりながらも、エンタメ映像の一面も見えて、改めて黒澤明の映像のすごさを感じることができた。

この作品を観て、自分の人生に置き換えた際に、自分が今までどう生きていて、これからどのように生きていくか、振り返りと先の未来に向けて行動することの大切さをメッセージとなっていたと思う。
いつ亡くなっても後悔がないように、ささやかだけど、葬式の時に周りの人からいろんな思い出話がたくさん出てくるだけでもいいので、生きていこうと気持ちになる作品だった。

勧めてくれた友人に感謝