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Avalon アヴァロンの地球へのレビュー・感想・評価

Avalon アヴァロン(2000年製作の映画)
3.9
「アヴァロン」と言うVR(仮想現実)世界のゲームに興じる物語。
 
主人公は、仮想現実世界のゲーム「アヴァロン」でミッション(戦闘)をクリアして報酬を得ている。
生活は自宅とゲーム会場との往復のみ、そして報酬を得ている。
ゲーム=仕事であり、アヴァロン(ゲーム)を含む世界が主人公が生活する世界であり、つまり全てが「現実」なのか?。
 
数々のミッションをクリアして主人公は「スペシャルA」へ到達。
そして、スペシャルAをクリアして「Real」へたどり着く。
ようやく「Welcome to Class Real」、現実世界へ到達する。
この時点で世界が替わる(セピア色の世界 ⇒ 色彩豊かな世界)、併せて死が存在する(ゲーム上の死亡ではなく現実的に死亡する)。
 
しかし、登場人物が「そこが(ゲームの世界が)現実と思えば、それが現実になる」と言う、まだゲームの世界なのか?
 
そしてゲームは終わらない、次は「Welcome to Avalon」となる。
仮想現実世界と現実世界が見極められない。
主人公自身がゲームのキャラクターであり、それを現実世界のプレイヤーが操作している、そんな図式なのでしょうか・・・
 
本作品は、「たとえ現実ではなくても、それがその人にとって気持ち良いものならば、それはその人にとっては現実ではないのか?」というテーマにたどり着いたと思う。
「機動警察パトレイバー2」と同じテーマではないでしょうか。

難解でありマニアックな雰囲気の強い作品、ミリタリーオタクや難解な映画ファンにはハマりそうな作品でした。
 
 
近代美術館フィルムセンターの「現代日本の映画監督5 押井守監督の自選シリーズ」で鑑賞(フィルム上映)。
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