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500ページの夢の束の地球へのレビュー・感想・評価

500ページの夢の束(2017年製作の映画)
4.2
自閉症の女性のロードムービー映画

自閉症の女性(主人公)は、ソーシャルワーカーの指導を受けながら自立を目指していた。
また、彼女はトレッキーであり、それが社会と彼女の接点でもあった。

そして、「スタートレック」の脚本コンテストを知った彼女は自分で書いた脚本を応募しようと考えますが、ある事が起こりコンテストの応募に間に合わない事態となりました。
一念発起した彼女はコンテストに参加するため、愛犬と一緒にロサンゼルス(コンテストを主催するパラマウント・ピクチャーズのある)を目指して数百キロの旅に向かいます。

自閉症の彼女にとって、独りで(愛犬と一緒ですが)数百キロの旅に臨むことは超・ハードルの高い挑戦でした。
勿論、旅は山あり谷ありでものすごく無茶苦茶厳しいものです。
果たして彼女の旅は、夢は実現できるのでしょうか?
ぜひ劇場で確かめて下さい。

また、単にトレッキーだから旅に出たのでしょうか?
違います、「自分の居場所」を探す旅に出たように思いました。
そして、「あなたは独りではない(We are not alone!)」そんなメッセージも感じました。


スタートレックの冒頭のナレーション「宇宙、それは人類に残された最後の開拓地である。 そこには人類の想像を絶する新しい文明、新しい生命が待ち受けているに違いない。これは人類最初の試みとして5年間の調査飛行に飛び立った宇宙船、U.S.S.エンタープライズ号の驚異に満ちた物語である」がそのまま彼女の旅と重なります。
そしてスタートレックの登場人物である「ミスター・スポック」とも重なります。
SF映画を地上のロードムービーに置き換えたような映画でした。


東洋経済新報社の試写会にて字幕鑑賞
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