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アナログのtaruponのレビュー・感想・評価

アナログ(2023年製作の映画)
4.0
全体にあっさりとはしているけれど、優しい気持ちになれて、気持ちよくじわっときて、ボーイズのやりとりとかにほのぼの笑える そんな作品。
ビートたけし原作とは知らなかったので、エンドロールをみていてちょっと驚いたが、皆さんのレビューをみていたら原作からアクを抜いた感じがあるようなので、その点では納得。


波留は、携帯を持たない謎めいたお嬢様っぽいテイストは、はまり役。
ニノは、やっぱりこの人は母と子のやり取りが絶妙だと思う。高橋惠子演じる病床の母との場面のさじ加減はじわじわ染みる。
そして、桐谷健太とハマケンとニノの幼馴染ボーイズ3人の何とも自然な関係性が好き。

今の時代、携帯を持たない という意味をいろいろ考えさせられた。
私個人は、持たない選択、また持たないで外出とかなんか怖くてできないが、確かに時間の流れ方、モノの見え方感じ方が変わるよねと思う。そしてまた、携帯を持たないということは、今動いている時間や人間関係に入ることを拒むことでもあるわけで(物語のみゆきの携帯を持たない意味はこちらですね)

それにしても、ラストの展開、映画だし希望が見えて終わるからよかったものの、現実あの状態はどこまで続けられるものだろうか。
あの行動によって悟自身も癒されていっているのである一定期間はよいが、希望が見えない場合は、どうなっていくのかは難しいよね。
お姉さんの言動はすごく真っ当だと思う。
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