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愛にイナズマのtaruponのレビュー・感想・評価

愛にイナズマ(2023年製作の映画)
4.5
同じ石井裕也監督作品ながら、先日見た「月」とはまた全く違うのだがこれはこれで泣けて笑って大好きだと感じられる作品だった。
最初は、駆け出し監督の花子が助監督やプロデューサーからの理不尽なパワハラに翻弄される中で正夫と出会い、後半は家族の物語へ。
前半は、花子が映像を撮る話がメインで、そのバックに彼女自身にとっては理不尽に消失した母の物語があり、後半は消失した母と家族の物語がメインにそしてそこに寄り添うように映像を撮る話が描かれる。

キャスティングがまず良い。

圧倒的に松岡茉優の映画だし、純粋で不器用な正夫も窪田正孝ははまり役。
佐藤浩市の父、池松壮亮と若葉竜也の2人兄も良い!
MEGUMIの業界人っぽいキャラも、三浦貴大のうっとおしいパワハラオヤジ(って年でもないけれど)も良し。
そして、特に前半結構ストレスがたまるだけに、バーのマスターのキャラに笑ってしまったりするが、後半は全力喧嘩の親子兄弟に笑ったり泣けたりほっこりしたりする。140分なので長尺だが、長さを感じさせず集中している間にエンディングを迎える。

最後、エレファントカシマシの曲がまた合っていて心に響く。


あぁ‥・・ハグできる間に、私はあなたのそばにいるよって伝えられるように、照れたりせずにしたいよね・・・
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