太郎丸

ブラック・デーモン 絶体絶命の太郎丸のネタバレレビュー・内容・結末

2.5

このレビューはネタバレを含みます

全国公開のサメ映画、孤立した海上油田基地にて、巨大ザメの襲撃!リミットの迫る時限爆弾!と戦う主人公たち…

と設定としてはアガる要素で期待してたのですが、どうにもマイナス点が…

①主人公たち家族が中心のこじんまり感なので、いかんせん死者(餌枠)が少ない
→これはまぁ家族が主役、なので若干予想もできてしゃあないけど、せめてここがもう少し増やせてたら…。幻覚見せる能力は新しいと言うか通常のサメ以上のモンスター感が出て良かった所もありつつ、海の中の手足が幻覚か本物かわかりにくかったのは△(結局だいぶん前にみんなやられたはずだから幻覚???となるとしょぼん感…)

②ストーリーが雑というかのりきれない。
→神話モチーフ、といえば聞こえは良いのですが(助かるには犠牲が必要とか)、全体的に雑な感じというか。退廃した街の雰囲気は良いけど街〜油田パートも若干冗長。急に環境破壊に憤慨して旦那に激おこ、話を聞かない奥さんなど主人公家族の亀裂からの回復も唐突感というか。街のボスも最後仕上げが何とか言ってて何もしなかったですし、全体的に雑なライブ感。

中盤満を持しての大登場!登場シーンと鋼鉄を食い破るのはほんとに良かった!ただ、ブラック・デーモンさんの大きな見せ場はそこでほぼ終わりというのがまた悲しい。そしてそのシーンも、船主はなんで危険なのに連れてきてくれたのか・すぐに去ったのか、金もらった訳でもなしに。そして油田の2人もわざわざ仲間の為に戻ってきたくらいなのに、なんで船主に警告すらせずに「見てろ」なんて食わせるようなマネしたのか。そういう細かい?所が気になってノイズになってしまいました。それが映画全体に乗り切れない感じに。

いや、ほんとそれでも犠牲者(エサ枠)が多ければまた違ったかもしれません…!メッセージ性やストーリーを魅せたいのか、サスペンス・サメを魅せたいのか、どっちも中途半端で振り切れてなかったのがだめだったでしょうか。低予算映画のようなこんな事したいぜ!これをやりたかったんだ!!という熱が感じられませんでした。

まるっきりダメではないけれど、油田基地!巨大ザメ!と設定はアガる感じで期待していた分とても無念でした…大きなスクリーン、全国公開だったのもより…幻覚もみせられるメガロドン、ブラック・デーモンというモンスターを知れた事は良かったです。そしてパンフレット表紙にもなっている、最初の攻撃・捕食?シーンはやっぱり好き!!!そっちとかにもっと振り切れていれば…超好きになれたかもしれないもったいない設定な作品でした。
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