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ヴァチカンのエクソシストのSSDDのレビュー・感想・評価

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)
3.6
◼︎概要
実在したアモルト神父。ウィットに富み、非凡な能力から悪魔憑きなのか、妄言や精神疾患なのかを判断し、悪魔祓いを実行してきた主席エクソシスト。
ある時スペインで退廃した修道院を修繕しようとした家族の一人に悪魔憑いてしまった。それを払うように任命されるが…以前にも何かがそこには起こっていた…。

◼︎感想(ネタバレなし)
誰が呼んだかヴァチクソが、ヴァチクソ割してたので視聴。ちょっと平均点が良過ぎて期待し過ぎたかもしれません。
往年エクソシスト物がそこまでハマれていないのもあり、ホラーとして観てもあまり恐怖を駆り立てられない。

取り憑かれての狂気となるとリメイクの"死霊のはらわた ライジング"でのハイテンションゴアを観てしまってるので、少し物足りなさもあります。

序盤シーンで心を掴まれたものの、魍魎の箱のような怪異の理を述べて論破することで祓うという知的な祓が主体でもないですし、少し途中で飽きてしまいました。

とはいえヒグマか、というラッセルクロウのどこか不真面目に見える神父役、悪魔憑きの顔面力や、往年の伝統芸も観れたりなど充分に楽しめました。

ソニー製は安定した映像クオリティと演技力のキャストなので安心して観られますね。
ちょっと引っかかる部分があり、ネタバレありで記載。









◼︎感想(ネタバレあり)
・実在の人物からのインスパイア
いつも通り前情報なしに観ましたので、コンスタンティンほどぶっとんだ世界観でもなく、普通の現実世界での怪異と考えて観ていいのか、ある程度ファンタジーとして観るべきかスタンスが定まるまで少し座りが悪い。

しかし、ストーリー上で異端審問は悪魔の仕業というのは全く持って頂けない。著書を元にと銘打ってしまってると宗教虐殺は悪魔の仕業だから仕方ないよねというような免罪符をプロパガンダしたかったのかなと感じてしまいますね。

未知への恐怖という根幹的な人間の恐怖の克服として、宗教があり、全ての不条理を説明を付けることで安寧を得た。しかし、別の信仰する者達を未知の恐怖と感じて起きた、事実であるのは変わりない。

結局のところ信仰というものが狂信を生み、良くも悪くも現在に至っている点は認めてほしいものです。

・悪魔対話→お祈り→悪魔攻撃→探索…のループ
結局お祈りなんて効かないぜ!って言いながら効いてる?…効いてないかーい!の連続。
お祈りちゃんと続けろ皆。すぐに気を取られたり油断しすぎ。徐々にパターンの連続に飽きてきてしまったのは否めなかった。
ただ、ストーリーとして殺すぞと散々脅しつけて殺さない理由が、自己犠牲で神父が自らを差し出すための行動だったというのは道理がありよかった。
しかし取り憑いて内部に入り込んだとして、聖堂とか聖なる遺物みたいなものだらけの場所とか問題ないのだろうか。

・総評
やはり宗教モノはどうしても気になる部分が出てきてしまうこと、悪魔祓いモノにはまれていないなどありますが、一定のクオリティが担保されている作品でした。
映画レギオンのようにアゴ長くなる表現取り入れてるのは少し笑ってしまった。しかしラッセルクロウはどこまで育つのでしょう。
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