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ヴァチカンのエクソシストのfonske0114のレビュー・感想・評価

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)
3.0
実在したエクソシスト(悪魔祓い)の物語。舞台は1980年代のスペイン。
ホラーとサスペンスが主だが、一部血の出るシーンもあるため見る方はご注意。

主演のラッセル・クロウが好きで、かつ最初のエクソシスト(2000年のディレクターズカット版で鑑賞)がとても面白かったことがあり興味があって見た。
ホラー・オカルトが好きな人には好きな世界観なのでは。


以下ネタバレ感想を。


私は『ビューティフル・マインド』でラッセル・クロウを知り、特に彼の声のファンになった。今作では丸々太ったイタリア人役だがその声の良さは健在だった。

物語そのものは悪魔に取り憑かれた少年の悪魔祓いなので特に捻った部分はない。聖書やキリスト教、世界史に疎い自分としては、「罪を告白することは、その重荷をついてくる悪魔との対峙を避ける」というものには「なるほど」と思った。

また、ジュリアが悪魔付ではなく精神疾患患者で、その原因が聖職者による性的虐待というのも未だ問題視されている事件で、この部分は社会派だと思った(尚聖職者と性問題を扱う作品として自身が知っている他の作品は洋画『真実の行方』『ダウト 〜あるカトリック学校で〜』、邦画『愛のむき出し』がある)。

ラストの悪魔祓いは意外と悪魔もあっけなく、またCGが多いバトルで冷めてしまったが、時代設定やイタリア語・スペイン語・英語・ラテン語が出てくる全体の世界観はリアルで良かった(ただラストの「ラテン語」での台詞にほぼ毎回「ラテン語」と出てきているのには律儀すぎて逆に客観的になり笑ってしまった)。

作品の世界観や展開などはとても良く思えたので、個人的にこのジャンルやこうしたタイプの作品は好みではないため今回のスコアになった。

他のオカルト好きのレビューにて「この手の作品は、悪魔の声がいつも同じ」というのには「確かにそうかも」と笑った。
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