凛

法廷遊戯の凛のレビュー・感想・評価

法廷遊戯(2023年製作の映画)
3.8
原作既読
法律家の書いたリーガルサスペンスは細かい部分までしっかり書いてあって、とても面白い。

上映時間が短く、もう少し肉付けも出来ただろうし省略された人物もいる。
しかし、それだけにスピード感があり、過去と現在が少しずつ結び付けられていく。

無辜ゲールから始まった復讐という名の制裁。
すでに司法試験に合格していた馨(北村匠海)がロースクールに通っている理由。
人前ではさほど絡まないセイギ(永瀬廉)と美鈴(杉咲花)

ある時、セイギの過去に関する嫌がらせが配られたことを皮切りに、じわじわとセイギと美鈴の関わりを知ることになる。

人は目に見えるものしか人となりを感じることしかできない。優秀な生徒であるセイギと美鈴が、ここに来るまでの過程は、知らないし関係ない人には興味がない。大切なのはこれから先。

しかし、過去を風化させたくない人には、いつまでも覚えていることだし、過去を清算したい強い意志がある。

杉咲花の熱のこもった演技に惹きつけられる。
これから先、セイギと美鈴の進む道は交わることはあるのだろうか。
凛