とらキチ

12日の殺人のとらキチのレビュー・感想・評価

12日の殺人(2022年製作の映画)
3.9
「落下の解剖学」と同じくフランス・グルノーブルを舞台とし、実際の未解決事件から着想を得た作品。
事件に感情移入し、解決の為のめり込んでいくうちに私生活までもが絡め乗っ取られていく捜査官達の姿を描いていく。
捜査で浮かび上がる被害者女性の本当の人間性に「ツインピークス」や「スリービルボード」を思い起こす。それに対して過剰なまでにホモソーシャルな捜査陣や容疑者達。また、そんな彼らに常にサジェスチョンを与えていたのが、“女性”だったというのが印象的。
冒頭、自転車🚴でバンクを疾走するシーンから始まり「さすが、ツール・ド・フランスの国🇫🇷の作品だけあるな!」なんて思っていたら、そのサイクリングシーン🚴こそが主人公の心情を反映した重要なメタファーであった。それにしても、あんな最高な景色の山岳の“峠”に気軽に行けちゃうなんてイイなぁ…と、自転車乗り🚴としてちょっと羨ましかった😅
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