Masato

マディのおしごと 恋の手ほどき始めますのMasatoのレビュー・感想・評価

3.6

ジェニファー・ローレンスが製作主演でおくるラブコメ。

Jlawらしさが詰まった作品と形容するのが一番良いかもしれない。本年度アカデミー賞の授賞式でのあの無礼な感じ、あのヤンチャっぽさが彼女なんだろうなって本作を見て思う。

つらい過去から親と共依存になってしまったリッチな青年をエロで救おうとする(車目的で)独り身のネーチャンの話だが、実際はお互いに親からの呪縛から逃れられていないといううまい話。手練れとウブのぎこちなさがドキドキする。ガール・ネクスト・ドアに似たようなラブコメで、ラストのドラマが雑で尻すぼみになっていた感はあるが、それまでのコメディは最高に面白い。

なんて言ったってジェニファー・ローレンスが最高。とにかく言われ放題やられ放題な展開だけど、これで自分が製作してるってところが面白いし、最高にロック。基本的には物怖じせず、どんな罵詈雑言を浴びさせられてもチョチョイとあしらう主人公マディの逞しさはJlawそのもの。彼女ありきの映画と言っても過言ではない。途中のガキンチョのパーティ乗り込むシーンかっこよすぎて惚れる。彼女めちゃくちゃキレイなのにおばさん扱いされまくるの解せん。

イマのガキが、すぐにスマホ取り出して都合よく切り取って世間を味方につけるってイメージはアメリカも日本も同じなんだなぁ。自分はもっぱらパーシータイプのギリZ世代なのだが、マディの視点から見ると気色悪く見える。

アメリカの富裕層や大手企業の引っ越しで土地代がバカ高くなる問題や物価高騰の問題も描かれていて時事性がある。今のアメリカの若者は昔とは比べて独り立ちしない人が多いと聞くが、それは家賃が高すぎるのも一因だそう。なのでマディの置かれる状況とか経済格差ってのはわりとリアル。
Masato

Masato