TenKasS

ぼくたちの哲学教室のTenKasSのレビュー・感想・評価

ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)
-
言うまでもなく暴力の歴史は北アイルランドに留まらず、人類普遍の問題であり地球上のどこかで常に血は流されているのだと考えると、街の映画としてのこの映画は「哲学」を手段としてその暴力を止めうる思索と対話の力を身につけさせようとする一人の校長の暴力への抵抗を描いたものとして見えてくる。
校長のモチベーションは好きな音楽や運動、読書や芸術そしてユーモアによって維持されているようにも見えて、哲学云々よりそっちの方が私には刺さるのだった。
音楽が感傷的な使われ方をされている以外は良質で誠実な映画だったという印象。
TenKasS

TenKasS