開明獣

私がやりましたの開明獣のレビュー・感想・評価

私がやりました(2023年製作の映画)
5.0
まだ今みたいに忙しくなる前の10月、開明獣は、国立新劇場でシェークスピアの喜劇を2本観てきたとですばいきんまん😌「尺には尺を」というあまり上演されない演目と、「終わりよければ全てよし」という比較的著名な演目だったのですが、驚いたのは、その時代を超えた普遍性でした😮

沙翁(ウィリアム・シェークスピアの和名での呼び名)は17世紀、今から400年近くも前の人ですよ😳それが、フェミニズム的な台詞や、身分制度やルッキズム批判とも取れる台詞がガンガン出てくるので、今更ながら驚いてしまいました。この2作とも原作を読んでなくて、慌てて鑑賞後に買い求めたものです📚

シェークスピアは、もう千年に1人出るか出ないかなのずば抜けた天才だったのでしょうね。勿論、400年後に自分の作品が読まれるなんて考えて戯曲を書いてる訳もなく、ただひたすらに、大局的に物事を公正無私に捉えられる力があったんでしょうなあ🤔まあ、「リチャード3世」みたいな、史実とは異なる、当時の王朝への忖度作品もありなしますが・・・💦

このフランソワ・オゾンの最新作も戯曲ベースで、メインのテーマがフェミニズムなんですね。二次大戦前のフランスでは、女性の権利はとても弱く、男女同権からほど遠かった時代に逞しく、したたかに生きた女性を活写出来るのは、オゾンをおいて他にいない気がしました😌

シェークスピアとオゾンを比較文化論的に考察してみるのも面白いかもしれない、と、ふと思った次第でした😊

シリアスな社会ドラマ、ミステリータッチのサスペンス、そして本作のようなコメディと様々なジャンルで見事な手腕を発揮しているフランソワ・オゾン。自分でも言ってる通り、ゲイであるからこそ、女性の視点に立てるという優位性は本作でもいかんなく発揮されてるのではないでしょうか?

ひねりの効いた、どこかペーソスのあるタッチはオゾンならではのものだと思います🧐
開明獣

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