一人の静かな男の日々をただ追いかける、何の変哲もない毎日かと思いきや色んなドラマや変化が起こっている、という点でジャームッシュの『パターソン』にかなり近い感触だな〜と思いながら観ていたのだけど、より起伏がある（そして見慣れた日本の風景でそれが描かれている）ので、素敵だけど少々退屈でもあった『パターソン』よりも個人的に楽しめました。
「木漏れ日」をはじめとする光のモチーフ、最高の音楽（特にSunny AfternoonとFeeling Good！）、説明を極限まで省いた人物描写、とヴェンダース節をたっぷり堪能できて満足でございます。
役所広司は主演でこんなにセリフが少ない役もそうそうないと思うのだけど、淡々とした振る舞いの中で喜怒哀楽が静かに、だけどとても豊かに表現されていて非常に素晴らしかったです。カンヌ受賞も納得！
