ナミ

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のナミのレビュー・感想・評価

3.6
始まった瞬間からこれぞウェス・アンダーソン!な映像のシャレオツっぷりにニマニマしてしまう。特に引きの画での構図やギミックが最高。

私にとってウェス・アンダーソンの映画は映像や演出を絵画的に楽しむのがメインみたいなもので中身はそこまで重視してないんだけど、それを差し引いても今作はちょっと物足りなさを感じてしまったかな…。
現実パート(編集長の死を受けて追悼号を制作する編集部)+3つのストーリーという構成だけど、全体的にまとまりに欠けてちぐはぐな印象を受けてしまった。それゆえ現実パートに戻ってきたときにもあまり気持ちが入っていかず、、
序章&1つ目のストーリーが一番面白くて後半尻すぼみに感じてしまったのと、映像と並んでウェス・アンダーソンの好きなところだったブラックジョークやグロ要素が鳴りを潜めてて終始上品な仕上がりだったのも物足りなさを感じた要因かなぁ。

数年前の情報解禁時からずっと楽しみにしていたのでちょっと肩透かしを食らった感じだけど、映像美とボサボサ頭のティモシー(いつも言ってるけど顔が良すぎる)だけで元取れた気分なのでよしとします。
次作はもっとゾクゾクさせてもらえるの期待!
ナミ

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