なみつ

PERFECT DAYSのなみつのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
3.5
おじさんのていねいな暮らし。

東京の公共トイレってあんなにモダンなん…プチ美術館やん


オープンした瞬間の銭湯に駆け込む平山さんに共感できすぎて。銭湯ほど、同じ値段なら人が少ないにこしたことない場所はない、の極地だと思ってます。

なので他の部分でも自分と比較しては「これはわかる」「こうはならんな」の繰り返しでした。
他人を良いと思えることがうれしかったり、ちょっとした行きつけがあったり、人が寝てるとき起こさないよう抜き足差し足したり。

けど他はだいぶ、こうなれたらどんなに…!でした。毎日のルーティーン、きれいな部屋、植物たち、写真の整理、などなど…あんな新聞ミニボックス常備してるとかある??
1階はまあまあ雑然としてて少しほっとしたほど。
お坊ちゃんだったんだとしたら、たしかに出ちゃってた。育ちの良さが出ちゃってた。

人から明確に話しかけられてるのにふつうに無視できる神経はわからないなー。
トイレ掃除に没頭できるのもわからない。自分の手で綺麗になっていくのがいいのかな。鏡で便器の下を確認していたのはなんだったんだろう。


カセットテープ、フィルムカメラ、古本屋、下町の銭湯、コインランドリーなどなど、いわゆるエモいの詰め合わせにちょっと辟易。若者が意識してやってるならまだそっかーだけど、おじさんの日常ということだと、ちょいとこじゃれすぎてないかい?と思ってしまうけど…実際はけっこういるんだろうか


「影踏みしましょう」に対しての三浦さんの「えぇ…?」がめちゃ最高でした。その後の「では次はわたしが鬼やりますから」ってそのセリフそんな情緒ある感じにならんってふつう!

にこちゃんかわいかったー。うそだ絶対思い出してないくせに、が好き。てきとーな返事する平山さんもわかりすぎて好き。

たかしが飛んだことにより、あれでちゃんといた意味あったんだということが衝撃でした。

出演されてるの知らなかったけど、この年齢でこの肉体美はひょっとして田中泯さん…?とわかった自分を少しほめます。


役所さんの話す感じだと、「うん」は「んー」、「そう?」は「そぅお?」って感じになるのが良いですねー
芸名の由来が前職役所勤めだったから、というのを初めて知りました。
なみつ

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