Rena

落下の解剖学のRenaのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.5
冒頭の駆け引きめいたやり取りがいいですね。ザンドラ・ヒュラーの、心を透かし見るような眼差しがスゴくいい!
そして “理知的な面” と、子どもらしい “迷い・戸惑う姿” を見事に演じきった息子役のミロ・マシャド・グラネールくんも印象的で良かったし、今後も多くの作品で活躍してほしいと思いました!


妻・息子・夫・弁護士

それぞれの核心や本音をなかなかつかみ取ることが出来ず、裏側まで深読みしながら観賞していたのですが、不明な点が多く、様々な検証が行われる中、小説家という妻の職業からスキャンダル好きな外野が妄想を膨らませ、生じた疑念は真実であるかのように、容赦なく発信されていくその現実。
そして、夫が亡くなっているという事実を逆手に取り、憶測と粗探しを軸に裁判は進み、検事側もここぞとばかりに捲し立てるため、どちらに転ぶかわからない。
おかげで途中から胸騒ぎが止まらず
終盤はもう、

ぼろが出るかもしれないからそれ以上お酒は飲まないで! とか、
急転直下で新たな証拠や真実が顕になるのでは!? などなど、
つい忙しくなる思考とざわつきが治まらず、最後の最後まで落ち着かなかった。
そして、声が凄く素敵だなぁ⋯ という程度で今まであまり意識していなかったのですが、スワン・アルローがめちゃくちゃかっこよくて、特に、ちょっと薄暗いシーンでの香り立つような色気が衝撃過ぎて、何度か動揺。
個人的には、こっちの理由でも落ち着かなかったです(笑)


これまで、トニ・エルドマンに出演していた際の彼女の姿しか知りませんでしたが、ザンドラ・ヒュラー、いいですね!

関心領域も楽しみです。
Rena

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